真似ない経営

経営セミナーには多くの経営者や経営幹部が参加します。経営のハウツーならば学んで実行できますが、経営戦略は個々の業種や企業で違いますので、アウトラインは学べますが競争に勝ち抜くためには経営者が自ら考えなければ差別化戦略は難しいと考えます。独自の戦略を立てようとするなら業界内で情報交換しているとライバルから先を越されることもあります。

今から26,7年前に私も業界団体の理事に推薦されたことがあります。手弁当なので普通は名誉職の立場を快諾するものですが、私の場合たまたま会社が大変な状況だったために年長役員から就任を固辞するように諭されたのです。当時、第2創業で再出発したばかりの会社を将来どのように成長させるか戦略的に試行錯誤していた時期でした。

もし当時業界団体の理事を引き受けて役職を続けていたなら、公職に時間ばかり取られて独自の経営戦略を実践するのは難しかったと思われます。現在弊社があるのは水面下で独自の経営戦略を描いて実践してきたからです。一堂に会する業界活動を続けていてもライバルを凌ぐ「真似ない経営」は至難の業です。年長役員の私に対する当時の諭しはまさしく正解でした。

健康診断

毎年、ソメイヨシノが散った後に入れ替わり公園を囲むように咲き誇るツツジが見頃です。年に一度の日帰り人間ドックの日が到来し朝から出かけましたが、途中で公園の中を通り過ぎますとピンクや白いツツジの花が目立つように咲いていました。朝が早かったのでまだ公園内に人の気配はなく、ただツツジの美しさと可愛らしさに思わずスマホで撮影してしまいました。

健診センターに到着して、もう構内の桜は終わったのでは?と思っていましたところ、まだ何本かの八重桜が花びらをつけていました。この季節は歩道の道端にも色んな花が見られて幸せな気分になります。スマホを持ち始めた頃は花の写真ばかり撮っていましたが、今は静かにリアルで観察するだけです。人間ドックの検査も順調に進み診断結果も良好だったようです。

35年くらい毎年欠かさず人間ドックを受診していますが、お蔭様で身体に異常な箇所は今までのところ無いようです。寧ろコロナ後は食生活も以前より整ってきていますので、体調管理もできているのかなと思います。我々の世代になると、年齢に関係なく個々人によって健康の度合いが違ってきます。やはり健康維持の基本は食生活にあるのはないかと考えます。

 

 

昨日の行事

 昨日は役員を引き受けている、ある団体の年次総会へ出席してきました。役員の集合時間は9時だったのですが8時30分には現地に一番乗りで到着しました。当日に受付からすべての準備を総会の開始時間までに全員で例年のように手分けして作業をしました。会場受付は10時30分で総会の開始時間は11時30分でしたが、ギリギリに多くの参加者が集まってきました。コロナ明けで久しぶりにリアルでの開催でしたが、相変わらず開始時間から多くの来賓の挨拶に長々と時間が掛かりました。

もっと来賓の挨拶は人数を限定してほしいのですが、日本の各団体の年次総会は過去のしきたりを重んずるのか挨拶の人数も時間も長過ぎるのが現実のようです。若い世代の会への参加が増えないのは旧態依然とした会の運営が変わらないのも一因だと感じます。帰宅して妻から「行った甲斐があった?」と聞かれてうやむやに返事した次第です。正直なところ、若い世代なら参加したくならないだろうと主催者側ながら感じましたが、シニア世代が多い会なので仕方がありません。

私自身も社内のイベントで話す機会が多いのですが、必ず進行係から与えられた時間内を目安に話すように自分自身も心掛けています。過去には長々とまとまらない話をすることが多かったので、聞き手の社員も退屈していたと思われます。朝礼時の挨拶でも社内会議での挨拶でも、話はなるべく短い方がいいのです。自分の話は短いと思っていても聴く側は長いと感じるものです。昨日の総会は予定のレジメを消化しましたが、若干時間をオーバーして無事に終了しました。久々に歌や踊りや抽選会で大変盛り上がったということです。

 

人材確保

「企業は人材で決まる」とは言われながらも、会社の規模が数十名の頃は採用に苦戦していました。大規模だったら採用も選べるし経営的にも楽だろうなと、当時は半ば羨ましく感じたものです。 中小企業においては資金力と人材に苦労は付き物ですが、どこの会社でも条件は同じで地道に日々努力しながら経営を続けていくしかありません。弊社も漸く経営的に安定した企業となり、大手企業との資本提携によってブランドを前面に出せるまでに漕ぎつけることができました。

今後、優秀な人材が確保できることで社内の人材力を付けることが可能ではないかと考えています。人材採用も会社経営の重要な要素なのでブランド力を生かして今後さらに採用を強化していきたいと考えています。資金面は社歴の積み重ねによって安定していきますが、人材面は過去の延長線上では戦えません。優秀な人材が定着するにはどうすればいいかは常に経営課題であります。

人材が今後不足する中で人材確保は企業が成長していく上での最重要の課題です。大学や学生から入社したいと思われるような企業の特徴を、全社的に一つずつ充実していくことが必要と思われます。そこには若い方たちが感動する何か特有の秘訣が、企業側に無ければ内定確保も難しいのではないかと考えます。優秀な人材確保、そして定着が図れる仕掛けを若い世代の声を反映しながら今後取り組んでいきます。

地球温暖化防止へ

ドバイの大洪水など世界的な気象変動のニュースで目にして、地球温暖化防止への対策を地球環境を守る上でも早急に取り組まなければならないと感じます。一方、年々不可逆的に増加するデータ量に対して米国の大手テック企業による日本でのクラウド投資のニュースを拝見しましたが、電力消費量も増える一方なので二酸化炭素の排出量を減らすために新たな発電設備に転換しなければなりません。半導体需要が今後急拡大する中でNTTが取り組んでいる光技術を使った超低消費電力のIOWN構想にも注目しています。

環境問題を考える上でも敵国を攻撃するためのミサイル開発投資ばかりに向かわず、地球環境の維持や平和な社会づくりに世界の指導者がもっと知恵を出すべきです。日本は先の大戦で300万人の人命を失って無条件降伏しました。殺し合いの戦争しても悲しみや恨みばかりが残るだけということを日本人が一番経験しています。戦争が国家にとっては何も得しないということを日本は国際社会の中でもっと強く主張しても良いと考えます。

脱炭素への取り組みも欧州に比べて日本は遅れています。日本はアジアを代表する国として二酸化炭素排出へ率先垂範していく時代です。省エネの実現はもちろんですが、自然の太陽光を活かした場所を選ばない発電技術が今後さらに普及することを期待しています。如何に二酸化炭素を排出しないようなエネルギーに転換するかを我々も真剣に取り組んでいかなければなりません。日本発の取り組みが海外でも評価されることを期待します。

心内に動けば詞外に現る

私自身もつい思っていることを口に出す方なので、家内からいつも注意されるのですが、言わずにいられないことも時々あります。人は誰でも大なり小なり様々な欲望はありますが、外からは中々他人の欲の度合いを窺い知ることは不可能です。大金に目が眩む人、身に余る見栄を張る人など世の中には様々な人が存在します。
 
しかし心内が澄んでいるか、濁っているかで、結果的には人は外に出る行動で違って見えます。日本には「天地神明に誓う」という言葉がありますが、子どもの頃に「悪いことをしたらお天道様が空から観ているよ」と親から悪い事をしないように躾として教わったものです。
 
私は幼い頃に両親が離婚したので祖父母に育てられたのですが、変に正義感が強いのも、幼少時に祖父母をはじめ親戚や周囲の人から色んな躾を学んだからだと思います。タイトルの「心内に動けば詞外に現る」とは、心中に思うことは、覚えずことばに現れ出るものだという意味のことです。
 
同様に、人間というものは心の内面に動きがあれば大体は行動が外に現れたりするものです。人によって違いますが、それが個々の人間性の違いとして現れるのではないでしょうか。
 
上記は2019年に投稿した私のブログで、アクセス数の多かったものを再掲載しました。

新労働形態

 今朝はある団体の定例朝食会へ出席してきましたが、役所から金融機関そして大手民間企業まで、この4月という月は人事異動の時期だとあらためて感じた次第です。異動や転勤が常識という労働形態は昔から変わりませんが、我々のような地域密着型の中小企業が如何に人事異動に変化がないかを考えると会社にとっても働く人にとっても大きな違いです。テレワークが可能となった現在において、従来型の労働形態が果たして企業にとって効率的なのか働く人は満足なのか甚だ疑問です。

これまでの慣例だからという人事異動や転勤だけでは社会の進歩は無いように感じます。核家族や共稼ぎが当たり前の時代になり、家庭環境や子どもの教育がかつて以上に大切になってきています。家族が一緒に過ごす人生の時間がもっと必要なのではないでしょうか。親の都合で子どもを慣れない環境に移したり、家族がバラバラに過ごす環境が良いとは思えません。社員を大事に考えるならば、本人の希望に沿った人事異動を考慮すべき時代ではないでしょうか。

色んな業務を経験させることは大賛成ですが、転勤による引っ越しがあまりに多いと家族にとって問題も多いと考えます。私の場合、大企業時代も常に家族同伴で移動しましたし、子どもも幼児期だったから問題なかったし、現在の中小企業でも転勤はないし、家族も常に一緒ですから家庭環境として歩んできた人生が望ましいし良かったと述懐しています。子どもに寂しい思いをさせないことが親の務めであるとともに、会社も家族のことを考える時代ではないでしょうか。