上昇基調

 失われた30年で長く低迷していた日本株が、米国市場の活性化に牽引されながら漸く上昇基調の流れに変わってきたようです。日本市場が海外投資家から見ても魅力的な市場となってきたのかもしれません。日本政府も低金利時代が続く日本では、貯蓄より投資が国民の財産形成には望ましい形態として、リスクの極めて低いとされるNISAの拡大を積極的に推し進めています。

また諸外国に倣って政府も年金積立金を管理運用独立法人を通して資金運用を続けており、年々大幅な運用益を出しています。円安で年金の価値が目減りする中で低金利での資金運用によって国民の年金支給の財源を支えているのが現状です。日本人の金融資産は年々増えているので運用しない手はないという見解だろうと考えます。

当面は円安と低金利が大きく動くことはないので、将来的に日本の輸出をどのようにして伸ばし、貿易収支を安定的に黒字化させるかが当面の課題ではないでしょうか。私たちは高度経済成長時代からバブル崩壊、そして長きにわたる低成長時代を経験してきました。時代とともに世界経済のメカニズムも大きく変わりましたので、先見性を磨きつつ漸進したいものです。

厄落とし

今週、2月5日月曜日の大雪にはすっかり参りましたが、慣れない断続的な大雪のために首都圏の交通事情は夜通し大混乱が続きました。さて本題に入りますが、我が家では毎朝TVで占いを見る習慣があります。2月6日は在宅勤務でしたが、翌2月7日水曜日は生憎、私の運勢は思わしくないとのことでした。元来、占いなどはすぐに忘れるし全く気にならない性格なのですが、妻は気にするタイプなので付き合ってTVを見てしまうのです。

7日の朝は用心の為、雪解けの滑り防止用に仕舞っておいたブーツを履いて出勤しました。結果的には普通の靴で用は足りたのですが、会社内で歩いているうちに靴底が両方とも突然剝がれてしまい、占いに続いて本日はまた不運かと思った次第です。その後に重要な打ち合わせを予定していたため不吉な予感をしたのですが、いきなり靴底が外れ処分する事態に女性社員の一人が「厄落としですよ」と声をかけてくれてホッとしました。物事は考えようだと。

そして重要な会談に臨んだのですが、結果的に相談の内容は思いがけないような朗報だったのです。この日は夜も都内のホテルでお客様との集まりが予定されていましたが、万事うまく遂行しました。物事は深刻に考え過ぎないことが、結果的には功を奏すのだろうと思った次第です。気にしないようで、実は気にしていたのですね。大雪の月曜日に、家族による度々の連絡で心配をかけ過ぎたことを深く反省したことも厄落としになったのでしょうか。

 

元外交官

 「他者を知り、助け合う社会」これは元外交官で作家の佐藤優氏が25年ぶりにNHK・TVのクローズアップ現代に出演されたり、新聞のコラムにおいて社会について語られた言葉の一部です。実は恥ずかしながら、私自身これまで佐藤優さんという人物について殆ど知らなかったのです。寧ろ私自身の偏見や先入観が読む気持ちになることを長く躊躇させたのです。しかし以前からご本人への興味もあり、かなり洞察力の深い方だと感じていました。

今回ご本人のインタビューやコラムを通して、素晴らしい人格の持ち主であることに寧ろ感動さえ覚えた次第です。人はお互いに価値観をぶつけ合うだけでは争いが尽きないので、先ずは相手の価値観を批判ばかりしないで、何故そのように価値観が形成されたのかを深く分析して知ることだというのです。そしてお互いに助け合う社会を目指すというのです。しかし、現在の世界情勢においては相手ばかりを責めて互いに理解し合う努力をしないから戦争に至ります。

長く外交官を務めていた方なので、外交の大切さを身をもって経験されているようです。国と国同士にも言えることですが、人間同志でも相手を良く知ることが大切です。私も佐藤氏を深く研究しないで誤解していました。ある宗教団体とも対談されていましたが、ご本人は某宗教団体に属していないで、全く第三者の立場で上層部の方と接していたことが関係者からの話で知りました。機会を見つけて是非とも佐藤氏の書籍を手に取ってみたいと思います。

チャンスの到来

『全従業員の物心両面の幸福を追求する』これは、今は亡き京セラ創業者の稲盛和夫氏が57年前の高度成長期において自社の経営理念に掲げられた言葉の抜粋です。今でも素晴らしい言葉に尽きると感じます。これから企業の幹部を目指し組織を率いていく方には、時代に合っていますので是非とも稲盛哲学を学んでほしいと考えます。

 政治も混迷して今一つ国民世論が盛り上がらないところですが、経済の方はコロナ禍から漸く脱出して軌道に乗り出しました。世界情勢も選挙の年を迎えて不透明感はありますが、平和国家日本には金融の正常化に期待感もあり、海外からの投資も戻り始めることが予想されます。1月以降の日経平均が上り基調なのも企業の業績が堅調だからだと感じます。

 

次世代半導体への過剰ともいえる国内投資は円安が後押しすると期待したいものです。米国に遅れて日本も漸く国内消費が鈍化しないで維持できていますので、インフレに対応できるGDPステップアップの時代へ進むことはあり得ると考えます。日本の企業業績を如何に上げて財政に寄与していくかが企業経営に懸かっています。チャンスの到来!

故人を偲ぶ

振り返りますと、2020年2月に弊社の創立40周年記念式典を催した頃に、新型コロナがダイヤモンドプリンセス号とともに日本へ上陸しました。あれから新型コロナによって世の中が長らく震撼させられ、昨年あたりから漸く普通の経済活動や暮らしができるようになりましたが、考えてみると丸4年が経ちます。弊社も創立45年目を歩み始めたばかりですが、我々も社歴と同様に年齢を重ねて決して若返ることは無いわけです。

このような話をするのも昨日、ある方の「お別れ会」に出席して故人を偲ぶ数々の遺品に接して、自分自身の残りの人生は如何にあるべきかを考えさせられたのです。元気でいるうちは多くの方とお会いしながら談笑する機会があります。しかし人間の命は儚いもので、それぞれいつどのように人生の最期を迎えるかはわかりません。故人を偲ぶことは尽きませんが、地元経済界に名を残された不世出とも言える方だっただけに大変惜しまれる存在でした。

私自身も今は元気なので自分の寿命など考えたこともありませんが、取りも直さず若い世代の方より早くこの世を去ることは間違いないわけです。暗い話に聞こえますが、常に人生をポジティブに考えながらもっと楽しみ、なるべく後悔しないように生きてゆきたいと思います。亡くなられた故人から人生について学べるものは多々あるはずです。生きている我々自身が後世に少しでも故人のご功績をお伝え続けていければ幸いです。合掌

アジア出稼ぎ日本人

日経ビジネス特集「アジア出稼ぎ日本人」のタイトルを一言述べます。我が家の昭和時代における話をしますと、明治生まれの祖父母は息子(私の父)の学費を稼ぐ為に一時期農家を離れて福岡の炭鉱へ出稼ぎに行きました。祖母の姉は兄弟姉妹が多かったのでブラジルへ移民しましたが、その後はブラジルへ永住したようです。つまり私が小学生時代にはブラジル移民や地方への出稼ぎは珍しくなかったのです。昭和時代に地方から都会へ集団就職が盛んだったのも出稼ぎといえば似たようなものです。

私も大学時代に就職先として東南アジアを主戦場とする木材商社に応募したことがあります。結果的に不合格でしたが、もし合格していれば東南アジアのどこかの国に永住していたかもしれません。家庭内には父母が存在しなかったので、可能であれば仕事先でどこへでも行ってみたかったのです。「故郷に錦を飾る」とか言いながら、出稼ぎ自体に何とも抵抗感感がなかったのです。しかし、令和の時代になって経済が伸びない日本から成長著しいアジア諸国へ出ていく日本人が増えているようです。

つまり、日本に残留するならばもっと日本人は経済力の向上に努めなければならないし、あるいは外貨を稼ぎにアジアへ出なければならない、という時代が到来することが暗示されているような気がしました。これからは海外への出稼ぎと、地方から都会への集団就職も何ら変わりはないという感覚というか気概が必要な時代なのかと考えるわけです。どこで働きどこに住むのか自由だということが、これから社会に出てくる日本人に問われてくるのでしょうか。そしてアジアで羽ばたく日本人が増えてくる時代が到来するのでしょうか。

日本の未来

やはりアメリカのテック企業は強いですね。日本ではテック企業というよりIT企業として最近漸く社会に認知されてきた業界だと考えますが、未だに現場ではプログラマーシステムエンジニアが区別されており、業界内での多重構造の業務の流れは変わりません。米国ではプログラマーといえば凄いエンジニアなのですが、残念ながら日本ではプログラムのコーダーとして捉えている業界の方もいるようです。つまり優秀なプログラマーの集団が日本と米国では全く違う存在なのです。

米国では30年以上前から中国やインドの技術者が米国人と一緒にシリコンバレーで活躍していました。日本は長年ホストコンピュータの下に多重構造方式でソフトウェアの開発が行われてきました。ハードウェアでは国内のコンピュータメーカー同士が競っていましたが、ソフトウェアは米国から最新技術を入手するという流れが現在も続いています。つまりコンピュータの基本ソフトやフレームワークを米国陣営に抑えられてしまっているのが現状です。

リーマンショックで沈んだ日の丸半導体に対する期待感が再度盛り上がっています。最後のチャンスだと多くの関係者が精力的になっていますので、成長の流れに寄与してほしいところです。製造技術は問題ないので国を挙げてデジタルテクノロジーを最大限に強化することだと考えます。企業間で過当競争することは無くして、企業同士が価値観を共有して日本の未来を共存しながら切り開いてほしいものです。