ピンチはチャンス

政府の発表では戦後最悪の経済状況だと言っていますが、平成初期のバブル崩壊が一番、日本経済にとっては深刻だったのではないでしょうか。土地と株価が異常なほど急騰し、金融引き締めがバブル崩壊を招き、長期的な低成長時代へ突入したのです。

しかし、この最大のピンチがあったからこそ、会社を一から真面目に作り直すことができました。一方、ITの波がマイクロソフトの台頭で加速されて新たな顧客市場を作り出しました。ITバブルの崩壊も異常なほどの市場の過熱がもたらし、安易な経営が見直されました。

リーマンショックも米国サブプライムローンの破綻で経済を悪化させましたが、私たちは独自の技術力の必要性に目覚めさせられました。しかし、この間、日本は円高・株安で海外へ工場は出ていき、遂には国際競争力まで失っていきました。

そして今回の新型コロナ禍で、デジタル化の遅れにやっと政府が気が付きました。今は厳しい経済ですが、ソフトウェアに対する重要性がIT業界を後押しするとともに、日本経済全体を牽引する力になればと期待する次第です。

日本企業が再び競争力を有するには、あらゆる分野でデジタル化を駆使して、海外からも若い人材を呼び込み、トータルで労働生産性を上げていくしか道はないと思うのです。最大のピンチだからこそチャンスだと信じて社会を変革するべきです。