リーダーシップ論

文芸春秋100周年記念事業のオンライン講演会に参加しました。テーマは「サーバントリーダーシップ」について各界の有名人がゲストスピーカーでした。私も10年以上前にロバート・K・グリーンリーフの著書「サーバントリーダーシップ」を読みましたが、当初ちょっと違和感を覚えたのを記憶しています。それまでリーダーシップというものはメンバーを一方的に強く牽引するものと捉えていたからです。それは逆でメンバーの自主性を育むために奉仕する役割なのです。

同じようなタイトルでジョセフ・L・バダラッコの著書「静かなリーダーシップ」も読みましたが、この書籍は問題解決の手法において重要なのは脚光とは程遠い人々が行う、慎重で思慮深く実践的な小さな努力であることを示しています。尚且つ静かなリーダーはリーダーシップと責任ある行動のコストの高さを認識しており、複雑な状況に直面した時に自分にどのくらいの影響力があるかを事前に確認しながら行動します。目立たないですが、そのような人物は参謀として組織に必要と思います。

マルチ・リーダーシップ・マネジメントとして指揮者のいないオーケストラに学ぶハーヴェイ・セイフター+ピーター・エコノミーノの著書「オルフェウス プロセス」も読みましたが、リーダーシップにも様々な形があります。やはり企業でもスポーツでもチームを率いていくにはケース・バイ・ケースでメンバーのレベルに応じてリーダーシップの在り方を考えなければなりません。私自身も子育てや長年にわたる会社経営をしてきましたが、若い頃は失敗の連続で深い勉強が足りなかったことに反省しています。