親子の関係

最近、頻繁に起きる悪質な事件のニュースを聴くと耳を塞ぎたくなるのは私だけではないと思います。親子が対立して諍いが絶えない家庭も多いようですが、大体、事の発端は親と子供を比較するのが原因のようです。親と子供は別人格と考えた方がいいのですが、世間でいう立派な親ほど子どもと様々な面で比較したりします。世間では寧ろ至らない親の子どもほど反面教師として立派に成長して世の中で活躍したりするものです。

親は今日まで人並み以上の勉強と努力を積み重ねた結果、現在の立場まで至ったのは事実です。しかし子どもにも同じように期待するのは、子どもにとって対外的にプレッシャーだったり、家族間では反感の意識を抱いたりするのです。なぜ最近このような親子間のトラブルが起きるのでしょうか。私は親が自分自身の生き方を無理に押し付けるからだと思います。親は親、子どもは子どもで自由に人生を歩ませてあげればいいのです。

「足るを知る」という言葉があります。子どもを幼少時から我慢することを教えず甘えかして過保護に育てると自分の足で進もうという自立の芽を摘んでしまうこともあります。親に頼らず自分の人生は自分で考えて歩んでいくように導くことが子育てとして肝要かと思います。心の中では子どもに期待しつつも、他人や親と比較したりすることなく、木の上に立って様子を見ながら危ない時は救う「親」という姿勢を貫くようにしたいものです。