英国に学ぶ

英国の君主であるエリザベス女王がお亡くなりになりました。トラス次期首相が6日にエリザベス女王の任命をこれまでのバッキンガム宮殿ではなく、滞在先の英北部スコットランドのバルモラル城で受けたというニュースを耳にしたばかりでしたが、2日後の8日に同滞在先で死去されました。女王在位70年7か月で96歳だったようです。

早朝にこのニュースを聴きましたが、トラス次期首相の感慨深いコメントがとても印象的でした。日本も議会制民主主義国家としての英国のように、政治と民意が一致した国づくりを政治家の皆さんには目指してほしいものです。英国では1979年(昭和54年)5月にマーガレット・サッチャーが初の女性首相に就任しました。今から23年前の事です。

日本で女性の首相が誕生するのは一体いつ頃になるのでしょうね。現状から予想しても当分は女性の首相は実現しないような気がします。それだけ海外と比較して日本はジェンダーギャップが無くならない国だと考えます。もし女性が政治や企業のリーダーになれば贈収賄事件などの報道されているような様々な汚職も減るはずです。外国を見習ってほしいですね。

 

5年後の未来

国家も企業も人もどうしたら成長できるだろうかと考えます。自分の経験を通して考えますと、やはりベンチマークを設けて競争相手であるライバルに負けないように日々努力することだと考えます。受験勉強時代には誰しも経験してきたはずなのですが、大学へ進学したり、社会人になると安心しきってしまうのか競争心が薄れます。

戦後の日本は欧米に追いつくために必死になって努力してきました。そして1970年代には先進国の仲間入りを果たしたのです。しかし1990年頃をピークに成長神話が崩壊し、その後30年間も経済成長が止まったままなのです。つまり目標とするベンチマークの存在がなくなり、国家戦略が描けなくなったのだと考えます。

こんなはずじゃなかったと多くの国民が感じているはずです。20数年ぶりの超円安が続いていますが、日本円の価値が下落してきているのが現状です。過去に円高で海外へ生産拠点を移すことで日本の大企業は生き残ってきましたが、逆に国内には産業の空洞化が齎されました。当時、産業構造の転換が必要だと言われていましたが、明確な成長ビジョンが描けていなかったと言われています。

果たして失われた30年をこれから取り戻せるでしょうか。私自身もわかりませんが、産官学が知恵を振り絞り、政治決断で国家の明確な未来ビジョンを示すべきだと考えます。虻蜂取らずの政策と実行だけは避けてほしいものです。ちょうど日経BP社より5年後の未来調査へ協力の依頼がありましたので少し纏めてみたいと考えています。

嗜好

先日、タクシーの運転手からいつも混みあっているという魚料理を出すあるお店を紹介されました。そこの場所は以前から様々な職種のテナントが何年か置きに入れ替わっているところです。お店の定休日が月曜で昨日は火曜日だったので初めてですが昼食を試しに入店してみました。定番の刺身の盛り合わせにアジフライという注文でしたが、結果としては残念という印象でした。

夕食には妻がスーパーから買ってきたサンマの塩焼きを召し上がりましたが、冷凍物の痩せた細長いサンマを目にして近年の漁獲高が困難だという事情を察しました。どこかの記事にサンマが1匹1万円という表示が出ていましたが、海水温の上昇で漁獲高が激減しているのも漁業の現状のようです。その点、鯵や鯖は比較的漁獲が安定しているようです。

肉より魚料理を好む私にとって新鮮な魚料理が食べられるお店は大変貴重なのです。ふるさとに住む私の同級生は飼っている5匹の猫に毎日2食も鯵や鰯や鮗などの魚をたっぷり与えているようです。都会では新鮮な魚を探すのも苦労しますが、地方では魚も豊富に漁獲できるという点が恵まれた環境です。美味しい魚を手に入れるために少し工夫したいと思います。

 

二人の経営者

今年の7月20日、土屋ホールディングの創業者である土屋公三氏がお亡くなりになられました。土屋ホームは私が札幌でのサラリーマン時代に家具のニトリとともに馴染みがあり、その後に大成功された企業です。ニトリの似鳥社長はメディアに何度も登場されていますので少しは存じ上げていますが、土屋ホームの創業者である土屋公三氏のことは以前から人物像に大変関心を持っていましたが、半世紀近く殆ど知りませんでした。

ところが昨年から聴いているClub houseのモデレーターである大見知晴さんが自らの経営者のメンターである土屋公三氏を有難いことに思いがけなくご紹介されたのです。当年80歳の土屋会長はご体調がすぐれない中で、早朝の入院先からゲストとして多くのリスナーを前に快く会社経営のお話をされていました。ご自身が大工でも設計士でもない中で、銀行借入なしで創業されたこともお話しされていました。

私がサラリーマン時代の北海道で権勢を誇っていた金融機関やゼネコンも、その後のバブル崩壊で倒産してしまいましたが、勢いに乗り派手に貸し付けたり借りたりした結果だと考えます。経済は良い時ばかりではなく、不況は10年間隔くらいで必ずやってきます。その時に耐えられる企業の体力が常に必要なのです。似鳥氏や土屋氏から学ぶものは多いと考えます。

傾聴する

コロナ禍で外部の人とのリアルなコミュニケーションが激減しましたが、一方ではオンラインでの音声のみのコミュニティーSNSで情報交換をする機会が大変増えています。フラットな情報の流通は皆が自由に参加できる点の良さがあります。私自身もCubhouseのルームにリスナーとして気軽に参加して若い世代の方たちの話を傾聴するようにしています。

他にもネット経由で日々様々な情報が入手できるので、世の中の変化はコロナ前より掌握し易くなったと感じています。漸く国内でもデジタル化は進みつつありますが、まだ行政に対してや民間レベルでのペーパレス化はそれ程浸透しているとは言えません。連日DXという文字をニュースで見ない日はありませんが、日本のDXはなかなか進まないのが現状です。

改善すべきは若い世代の考えを、上層部が前向きな姿勢で傾聴し、検討して自社内で積極的に推し進めるべきだと考えます。また若い世代に早くからチャンスを与えてできるだけ多くの経験を積ませることが必要です。人を育てるのは若いうち「鉄は熱いうちに打て」です。これから世代交代は急速に進みます。思い切り任せて次代を担う人を育てましょう。

 

日本の再興

外国為替市場で遂に円が1ドル140円に到達してしまいました。日銀の黒田総裁も安過ぎる悪い円安もあるという表現をしていましたが、株式市場から外国人投資家が資金を引き揚げたり、円も売られるという状況が続いているように考えます。少し前まで証券会社も米国株を勧めたりしていましたが、米国市場が下がり始めると今度は外貨預金を勧めたりしています。

残念ですが、市場関係者も皆、日本市場に期待が持てないという見方をしているようです。しかし直近の4-6月の日本企業の業績はかなり良くなっているので、市場関係者はもっと評価しては如何かと考える次第です。確かに円安で原材料の輸入価格上昇が今後の企業業績に悪影響を与える可能性もあり、一方で消費者物価が上がり続けているのも現実です。

そろそろ日本も公定歩合を徐々に切り上げていかないと更に海外との金利差が開き、スタグフレーション(不況下のインフレ)になる懸念があります。何年も続いているゼロ金利状態は市場経済として異常です。日本の金融当局は日本企業の強さにもっと自信を持っていただきたいと考えます。

JST(科学技術振興機構)の新理事長に就任された橋本和仁氏のインタビュー記事を拝見し、日本の研究力の再興並びに国際競争力の向上を、背水の陣の覚悟で目指すという力強いメッセージに期待感を抱きました。

北海道マラソン

 先日の8月28日(日)に開催された北海道マラソンに出場する娘の応援のため、久方ぶりに札幌へ出かけました。前日は北海道神宮で安全を祈願して市内を散策しました。今大会は道内外から約2万人のマラソン参加者が集い、天候にも恵まれて、42.195キロのマラソンレースは実業団の有名選手も出場することもありゴールまで大変盛り上がりました。

私も若い頃には年間で5,6回は10キロのレースにチャレンジし、年に一度はハーフマラソンにも参加していましたが、フルマラソンは未だに経験がありません。ところが娘は初マラソンをハーフでデビューしてから数回後にはフルマラソンに参加しています。大学卒業まで全く運動すらしなかった彼女がまさかフルマラソンにチャレンジするとは想像もつきませんでした。

ラソンを実際に観戦すると、トップランナーの選手たちと一般ランナーとの実力の差が歴然と違うのを実感します。それほどマラソンは過酷なレースであると共に奥が深いスポーツです。今大会も市内各地で交通規制があり、遠方の応援場所まで先回りするためにタクシーの運転手も普段と違い目的地へ我々を運んでくれるのが大変だったようです。幸いにも応援場所は直線道路で見通しが良く最高でした。