日本の戦略

毎月、あるメディア主催の「失われた30年 どうする日本」というタイトルの対談を楽しみに聴いていますが、中々懸案の課題解決への糸口は専門家の話からも見つからないように感じます。多くはこうしておけば良かったという事後の評論家的な見方に終わっているように思われますが、これからの日本を真剣に考える上でも何とかして解決策を見出す必要があります。

私自身も解決方法は見いだせないのですが、一つ言えることは日本経済をけん引する大企業のほとんどの経営者がオーナーではなく、下から上り詰めた社長、つまりサラリーマンとして出世した経営者が大多数を占めることも、グローバル企業として成長できなかった要因の一つではないかと考えます。欧米のグローバル企業ではプロの経営者が世界中から選ばれます。

残念ながら日本の場合は過去に実績を上げた人材を優先して引き上げることがありますので、過去の延長線上では斬新な企業改革は難しいのです。もっとも古い日本の労働法制にも問題があり、年功序列や終身雇用を古くから前提にしている文化が欧米とは違います。また同じ市場で大多数の企業が国内競争に捉われてきたために、後続の海外勢に十八番を奪われる結果となりました。

今後の日本の戦略はどのように描かれていくのでしょうか。漸進的な多くの議論を真剣に様々な場ですべきではないでしょうか。