立て直し

日本経済を何とか立て直してほしい。この事は、高度経済成長時代に小中高時代を過ごした私たちとしていつも抱いている願望です。失われた30年と言われて漸く、何とかしなければと多くの政治家や財界人が考えを巡らしているのが現実です。国家主導で半導体業界へ行う巨額の投資も、過去の産業政策において失策したことへの反省によるものです。「日はまた昇る」かどうかは誰にも予想できませんが、良い方向へ向かうことを密かに期待します。

懸念されるのは巨額の投資をして量産化が可能となった時に実際のマーケットを確保できるかということです。量産化しても価格競争に勝てなければ需要の確保は厳しくなりかねません。もう一つは巨額の投資を継続的に続けられるかどうかです。国力が年々強くなっているならば問題ないのですが、一人当たりのGDPが伸び悩むことになれば継続的な投資も難しくなります。つまり国の財政が持たなくなるからです。

生成AIなど第2のインターネット時代が到来すると言われていますが、GFAMに世界市場や半導体の需要も抑えられてしまうことも懸念されます。これから色んな事業の新しい展開も現れる時代ですが、日本も世界に向けて新たな需要を創り出すことを考えなければなりません。円安はチャンスでもあるので、儲けを次世代の投資に向けて産業界は動き出さなければなりません。日本語の壁を取っ払い、自ら世界へ進出していく勇気を持つことが重要です。