ご近所付き合い

近年、都会では核家族化が進んでご近所の家に上げてもらうことも少なくありました。ましてやマンション生活ともなると、お隣さんと顔を合わせる機会も1年に何度あるかというくらい密室な生活ぶりです。昨日、同じマンション内で個人的に親しいご近所の方を訪ねる機会がありました。実は私も個人的に親しくしていただいたご主人が、15年くらいの長い闘病生活の上で今春に亡くなられたのです。ご健在の頃は個人的にとても親しくしていました。

まだご主人の位牌にも仏壇にも拝んでもいなかったのですが、別の用事で訪ねたところ80代後半の奥様から玄関から部屋の中に入ってと手招きをされたのです。常識的には普段入ったこともないお部屋に入室するのをお断りするのが普通なのでしょうが、あまりにも強引でしたので入らせていただき、先ずは仏壇に手を合わせたのです。奥様は私がご主人と仲が良かったのをご存じでしたが、入室するのは複雑な思いでした。(後で妻からは叱られました)

マンション生活も良い点、悪い点があります。プライバシーが保てる点で若い人たちには評価されますし、入居した当時の私も同じ考えでした。しかし、歳を取ってくるとがご夫婦のどちらかが先立たれたりして、人は話し相手も減り、人間関係的にも段々と寂しくなります。集会場などのコミュニティが活発になれば良いのですが、部屋に閉じこもっている単身の高齢者が多いのが現実です。昔のようにお隣同士で気軽に行き来できる環境がいいですね。