仕事と家庭

高齢になって未だに仕事をしている私に対して、結婚42年も連れ添っている妻から「仕事と家庭のどっちが優先なの?」と時々問われますが、今更どう答えればいいのかと思ったりして口を濁します。20代の新婚当時は月に平均3日間くらいしか休みがありませんでしたが、子ども小さかったのと同時に我々も若かったので休日はあちこち車で遠出していました。

現在は想像もつかないくらい休みは多いのですが、子どもは独立し我々も高齢になったので体力も無くなったのは事実です。新婚当時は有給休暇どころか殆ど会社を休めないので、私の約束破りで夫婦喧嘩ばかりしていました。しかし仕事と家庭の区別がつかないくらい日々の暮らしが充実していたように感じます。休日があれば幸せかというと必ずしもそうではない気がします。

若い頃には今より生活するのが必死でしたので、家庭は仕事の犠牲になっていたかもしれません。今は犠牲にならないように家庭に協力しているつもりですが、私自身が仕事は家庭より好きだと妻は内心捉えているのでしょう。確かに今は仕事が自分の生き甲斐かもしれませんが、人間いつどのような災いが降りかかるかわからないので、残り少ない人生の時間を大切にしたいと思います。