白熱教室

お正月三が日が明けた頃、久方ぶりにNHKBSPでマイケル・サンデル教授の「白熱教室」を視聴しました。米国・日本・中国の学生が6人ずつで「民主主義とは」について議論するもので、最後まで大変興味深くお互いの討論を拝見しました。米国はハーバード大、日本は東大、中国は復旦大の学生が中心でした。

民主主義国家と専制主義国家として比較されているのが民主主義国家での考えですが、中国の学生はこの比較は変だと考えているようです。日本のメディアでも中国やロシアや北朝鮮などを専制主義国家と捉えていますが、中国の学生たちの捉え方は少し違うようです。民主主義国家でも様々な問題を抱えているのが現状です。

米国を二分した先の大統領選挙では、トランプ氏が選挙後も選挙の不正を訴えて、大勢のトランプ支持者が議会に侵入して暴動を起こす事件がありました。この1月にはブラジルの大統領選挙で不正が行われたとボルソナ前大統領の支持者が同様に議会を占拠する事件が起きました。米国もブラジルも民主主義国家でありながらの出来事です。

国論が半々に分断が生じると、果たして民主主義国家と言えるのだろうかと疑問になります。民主主義国家とは最大数の国民の意見が選挙を通じて政治や経済に反映される国だからです。二つに分断が起きると一方の国民の意見はあまり反映されないことになります。中国の学生が中国は民主主義国家だと論じる根拠も全く否定できないと感じた次第です。