夢と希望

1949年の団塊世代と言われる日本人の出生数が265万人だったのが、直近の2022年の出生数が79万人という統計のようです。しかし結果を嘆くより少子化対策を真剣に練る必要があります。日銀の元総裁の白川氏が日本の低成長と低インフレの原因は国際競争力や生産性の低下より高齢化と労働人口の減少にあると語られていました。黒田総裁に代わって4月から新総裁に就任される学者出身である植田氏の手腕に期待を寄せたいと考えます。

確かに白川氏のご指摘のように、日銀による長期の金融緩和で資産配分が歪んでしまい成長分野への投資や蓄積が進まなかった感は無くもありません。円高時代にもっと将来への資産配分を慎重に為されれば違った経済が齎されたかもしれません。米国は当時の政権が主導でスーパーハイウェイ構想として将来への投資を真剣に考えていたことを記憶しています。これからの日本もビジョンを明確にすることだと考えます。

我が国は製品や素材を作ることには長けていますが、先駆者として時代を切り開くことは苦手です。何故なのかと考えますとやはり欧米との教育の違いではないでしょうか。私たちが子どもの頃の夢は科学者や発明家になりたい子どもが多かったように記憶しています。つまり物に飢えていた時代なので豊かな社会の到来を子ども心に夢を描いていたのでしょう。高齢は承知の上で歳を重ねても夢と希望は持ち続けたいものです。