安楽死の問題

先日、民放テレビで「安楽死」の問題を取り上げていました。安楽死を認めている国は米国はじめ欧州を中心に存在します。日本は半世紀以上前から議論されてきましたが、法的には現在も安楽死を認めていません。何年か前に医師が患者を安楽死させたことで懲役18年の実刑を受けた事件がありましたので、日本では法的には厳格に安楽死は違法とされているのが現実です。

しかし、日本人で安楽死を求めて止む無く海外の医療機関に転院して安楽死を選択するケースは多いと言われています。病に苦しんでいる方の立場を考えると理解できないこともないですが、患者の思いを尊重する選択肢も考慮しつつ、人の命の尊厳にも十分配慮することが大切だと考えます。安楽死の問題の難しさが未だに存在することを知ることができて大変参考になりました。

人が死を選択することのない世の中でなければならないと考えます。例え余命が宣告されていても、緩和ケアなど病の痛みを和らげる方法により人命を最後まで大切に扱うのが医療機関の責務だと考えます。海外には安楽死を認めるべきか相談に乗る慈善団体が存在し、患者に寄り添い、意思を尊重して、最終的には医療機関安楽死を委ねるようですが、日本社会には受け入れにくい印象を抱きました。