社員の成長

まだコンピュータがない時代、そろばんと 電卓に経理作業で振り回されていた若い頃を思い出します。入社2年目で何も会社のことが分からないのに10年先輩の後任を突然任されたのです。ベテランの経理担当者と新人を配下に事務部門全体を取り仕切るのですが、今考えても想像を絶するほどの仕事量でした。現在はコンピュータでシステム化されて事務仕事の生産性も飛躍的に効率化していると思います。

毎月、工場と工事の両方の売り上げと出来高を集計し、原価計算の費用項目を洗い出し、経費関係を上乗せて損益計算をしますが、5枚綴りの振替伝票が毎月500枚に及びました。締めの10日間くらいは朝の8時の始業から夜は深夜まで、日々クタクタになるくらいやらなければ終わらないほどの仕事量でした。会社はライバルとの競争を旗印に毎年業績が上がり、やりがいと同時に現場は大変活気がありました。

さすが3年目には私もベテラン社員と言えるくらいの実力になりました。最初は経験もないし責任者は無理だと思いましたが、伸びている会社は社員に無理強いさせます。結果的には実力が蓄積されてくるわけですが、技術職も我々事務職も土日も休むことなく同じような環境の下で働いていました。しかし今はそのような働き方は労基法違反なのでありませんが、前職には入社したての社員として成長させていただきました。