任せて任せず

この言葉は聞かれたことがあると思いますが、中小企業において社長が採るべき方法です。組織が小さい時は社長は一人で仕事をこなせますが、徐々に組織が大きくなっていくと重要な仕事も人に任せなければなりません。しかし企業は思わぬことで躓く可能性がありますので、仕事や役割を誰かに任せても、完全に放任しないで、定期的に仕事の進捗状況や結果について全責任者という意識で確認しなければなりません。常に見え化を図る必要があります。

仕事を任せることで人を育てることが上司の役割ですが、その上で適度の指導や監督を会社から任されているのが上司です。大きな組織で育った人は報連相が当たり前に身に付いていますが、小さな会社で育った人は先輩から徹底した指導が無くて報連相が身に付いていない人がいます。新人教育で重要なのは報告・連絡・相談です。上司との意思疎通が不足していると思わぬ落とし穴に嵌ることがあります。要注意です。

年齢は取りながら、実際に組織人として当たり前の行動がとれない人も少なくないのです。自社のカルチャーで新人時代から育った人は問題ないのですが、他社から転職してきた幹部クラスを採用するときは十分な注意が必要です。中には組織になじまない人が転職してきて入社する場合があるからです。正しいカルチャーの下で育った方なのかは理解できないからです。幹部となると部下に与える影響が大きいので組織の破壊に繋がることもあり得ます。

任せることは余程の信用力が人に存在しなければなりません。責任はすべて任せた側にありますので、成長途上の会社では特に気を付けたいものです。後悔先に立たずということを会社経営においてはしっかり自覚しましょう。