家庭環境

最近、娘がたまにワンちゃんを連れて帰省してきますが、それ以外の日はTVで動物の取材番組を見るくらいで、日常は動物に接する生活をしていないので気楽だと言えば気楽な毎日です。歳を取って感じるのは動物の本能に感動することが多いことです。昆虫でも鳥類でも魚類でも野生動物でも同じことが言えますが、自分の命を懸けて子どもを大切にする習性には驚きます。誰も教えないのに本能を受け継いでいることも不思議です。

人間は親を見て子どもが順調に育つかといえば、そうとも思えないことも多いと感じます。人間の場合は育つ環境も違い、人と比較される社会の中で育ちますので人格も違ってきます。その点で先に述べた昆虫や鳥類や魚類や野生動物などは、一様に子育てに親の人生を必死に捧げている風に見えます。昨今の人間社会では親による子への虐待など動物にも劣るような事件が報道されますが、同じ人間として不思議で仕方がありません。

確かに、かつては地域のコミュニティや動物を飼育する環境に触れる機会も親子同士で多かったように思われます。やはり人間は集団に揉まれて成長する面が多々あります。私自身も特別に人並み以上に子どもを溺愛したわけではありませんが、若い頃を振り返ってみると「三つ子の魂」を重んじて、子どもと一緒に子どもの成長に相応しい過ごし方をしてきたような気がします。やはり、家庭環境が子どもの成長に一番強く影響してきたのでしょうか。