価値観の違い

ちょうど2週間前の3月28日に、世界的な知名度を持つミュージシャンである坂本龍一さん(71)が亡くなりました。同世代の方ですが、実は私も詳しい略歴はあまり知らなかったのですが、今回の訃報でこれまでの彼の足跡をテレビを通じて拝見することができました。音楽を通じて反戦や平和を訴える市民運動家でもあったようですが、彼の言葉で印象に残ったことがありました。

それは日本人やジャーナリストやメディアが国に対して自分たちの意見をいつしか言わなくなった、ということです。今、世界的に民主主義が危機だと言われています。韓国は日本以上に民衆の意見が強いと言われていますが、中国は民主主義や自由を時には弾圧しているように日本人には映ります。しかし中国人自身は民主主義国家だと主張しています。

そのことはロシアでも同じで、自国は民主主義で自由国家だと国民は考えているのです。それぞれ自国民の価値観の違いで、国外から見たのと国内で感じるのとでは温度差があります。それより坂本龍一さんが話していたように、日本人は国に意見を言わなくなったのでしょうか。日本は平和で安全で良識ある国民が多いからではないかと考えています。

議会制民主主義国家で国のリーダーは国会で選ばれますが、国会を支えているのが国民です。他国の大統領選挙のように選挙戦で不正が起きることも少ないし、政治家の暗殺や国民の暴動も戦前のようには起きなくなりました。しかし専制国家では独裁政治もまかり通ります。日本が自由に意見を言える国であることをこれからも祈ります。